金利上昇時代の新常識!NISAの非課税メリットを最大化し、さらに金利の恩恵を受けるための追加投資術

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「金利のある世界」の恩恵を十分に受けるには? 初心者がまず押さえるべき投資先とNISAに「足す」新発想

■■ はじめに:ようこそ、「金利のある世界」へ

長い間、私たちは「ゼロ金利」や「マイナス金利」という、銀行にお金を預けてもほとんど増えないのが当たり前の時代を生きてきました。
しかし、世界の経済情勢の変化に伴い、日本もついに「金利のある世界」へと舵を切りました。

これは、私たちのお金の置き場所や増やし方に大きな影響を与える、まさに歴史的な転換点です。
投資初心者の方にとっては、「金利が上がると何が変わるの?」「どうすればその恩恵を受けられるの?」と不安や疑問に思うかもしれません。

ご安心ください。金利の復活は、これまで以上に資産形成の選択肢が広がる、またとないチャンスです。
この記事では、金利のある世界で注目すべき投資先から、2024年から始まった新NISAを最大限に活用する「足す」という新しい考え方まで、初心者の方にも分かりやすく、具体的なステップで解説していきます。

■■ 1. 金利が上がると、お金の世界はどう変わる?

まず、基本の「き」として、金利が上がると私たちの身の回りで何が起こるのかを見てみましょう。

・預金金利が上がる:
最も分かりやすい変化です。銀行の普通預金や定期預金の金利が上昇し、これまでよりもお金が増えやすくなります。
ほんのわずかな変化かもしれませんが、安全にお金が増えるという感覚を取り戻せるのは大きな一歩です。

・債券投資の魅力がアップする:
これが本記事の重要なポイントの一つです。
金利が上がると、国や企業がお金を借りる際の利子も上がります。そのため、新しく発行される「債券」の利回り(投資額に対するリターンの割合)も高くなり、債券はより魅力的な投資対象になります。

・住宅ローンなどの借入金利が上がる:
プラスの面だけでなく、お金を借りる際の金利も上昇する傾向にあります。
これから住宅ローンを組む方などは、この点を考慮する必要があります。

・企業の業績や株価に影響が出る:
金利が上がると、企業は銀行からの借入金の利息負担が増えます。
これが企業の業績を圧迫し、株価にとってはマイナスに働くことがあります。
ただし、銀行などの金融機関は、貸出金利が上がることで収益が増えるため、株価にとってプラスに働くこともあります。

このように、金利の動きは私たちの資産に多方面から影響を与えます。この変化の波に乗り、恩恵を最大限に受けるための具体的な投資先を見ていきましょう。

■■ 2. 金利のある世界で初心者がまず押さえるべき投資先

金利上昇の恩恵を受けるというと、難しく聞こえるかもしれませんが、実は初心者の方が安心して始められる選択肢があります。

● 2.1. 基本の「き」:預金(ただし、これだけでは不十分)

金利上昇の恩恵を最も手軽に受けられるのが預金です。
特に、メガバンクよりも金利が高い傾向にあるネット銀行の定期預金などを活用するのは有効な手段です。
安全資産として、生活防衛資金(生活費の6ヶ月〜1年分)を預金で確保しておくことは、資産形成の土台として非常に重要です。

しかし、注意点があります。
それはインフレ(物価上昇)です。
例えば、預金金利が年0.5%でも、物価が年2%上昇している場合、お金の価値は実質的に目減りしてしまいます。
つまり、預金だけでお金を増やそうとするのは、インフレに負けてしまう可能性が高いのです。

そこで重要になるのが、預金以外の投資先を組み合わせることです。

● 2.2. 主役級の投資先:「個人向け国債(変動10年)」

金利のある世界で、投資初心者の強い味方となるのが「債券」、特に「個人向け国債(変動10年)」です。

・債券とは?
国や企業などが、投資家からお金を借りるために発行する「借用証書」のようなものです。
投資家は、満期(お金を返す約束の日)まで定期的に利子を受け取り、満期になれば元本(最初に投資したお金)が戻ってくるのが基本です。

・なぜ「個人向け国債(変動10年)」がおすすめなのか?

  1.  安全性が非常に高い: 発行しているのが日本国なので、元本割れの心配がほとんどありません。銀行預金が1,000万円までしか保護されないのに対し、国債は上限なく国が元本と利子の支払いを保証してくれます。
  2.  金利上昇に強い「変動金利」: 「変動10年」は、その名の通り、金利が半年ごとに見直されます。世の中の金利が上がれば、受け取れる利子も増えていく仕組みです。今後の金利上昇の恩恵をダイレクトに受けられるのが最大の魅力です。
  3.  最低金利保証がある: たとえ将来、再び超低金利時代になったとしても、年0.05%の最低金利が保証されているため、利子がゼロになることはありません。
  4.  少額から始められる: 多くの金融機関で1万円から購入でき、気軽に始めることができます。

個人向け国債は、インフレに負けない資産運用を目指す上で、「守り」の役割を担う非常に優れた金融商品です。

■■ 3. 新NISAを最大限に活かす!「コア・サテライト」と「足す」発想

さて、ここからが本題です。金利のある世界での資産形成の鍵は、新NISAを「コア(核)」とし、そこに金利の恩恵を受ける資産を「サテライト(衛星)」として「足す」という考え方です。

● 3.1. コア戦略:NISAで世界の成長を取り込む

まず、あなたの資産形成の中心、つまり「コア」となるのは、新NISAを活用した全世界株式や米国株式への長期・積立・分散投資です。

・新NISAとは?
年間最大360万円まで(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)、生涯で1,800万円までの投資で得られた利益が非課税になる、国が用意した非常にお得な制度です。

・なぜ株式(投資信託)なのか?
長期的に見れば、世界経済の成長とともに株価も成長していくことが期待できます。インフレが起きた場合、企業の製品やサービスの価格も上昇するため、企業の売上や利益が増え、株価も上昇しやすくなります。つまり、株式はインフレに強い資産なのです。

具体的には、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」といった、低コストのインデックスファンドを、NISAの「つみたて投資枠」で毎月コツコツと積み立てていくのが王道です。これが、あなたの資産を長期的に大きく育てるための「攻め」のエンジンとなります。

● 3.2. サテライト戦略:NISAに「個人向け国債」を”足す”

コアであるNISAでの株式投資を始めた上で、次に考えるのが「サテライト」、つまりコアの周りを固める守りの資産です。ここで登場するのが、先ほどご紹介した「個人向け国債(変動10年)」です。

・「NISAに足す」とは、具体的にどういうことか?
これは、NISAの非課税枠とは「別」の課税口座(特定口座など)で、個人向け国債を保有するという戦略です。

・なぜNISA枠で国債を買わないの?
NISAの最大のメリットは「値上がり益が非課税になる」ことです。
このメリットを最大限に享受できるのは、大きな値上がり益が期待できる株式投資です。

一方、個人向け国債は、元本割れリスクが極めて低く、大きな値上がり益を狙う商品ではありません。
安定した利子を受け取ることが目的です。
受け取る利子には約20%の税金がかかりますが、そもそも元々の利回りが株式のリターン期待値に比べて低いため、非課税の恩恵も限定的です。

貴重なNISAの非課税枠は、より大きなリターンが期待できる株式投資に集中させ、安全性の高い個人向け国債は課税口座で持つ。
この「役割分担」こそが、資産全体を効率よく成長させるための賢い戦略なのです。

● 3.3. なぜ「足す」ことが重要なのか?

株式100%のポートフォリオは、大きなリターンが期待できる反面、市場の暴落時には資産が大きく目減りするリスクも伴います。
ここに個人向け国債を「足す」ことで、以下のようなメリットが生まれます。

  1.  リスク分散効果(ポートフォリオの安定化):
    株式と債券は、異なる値動きをする傾向があります。
    株価が下落するような経済不安の局面でも、国債は安定した利子を生み出し、資産全体の目減りを和らげてくれます。
  2.  安定したインカムゲイン(利子収入):
    株価の値動きに関わらず、国債からは定期的に利子収入が得られます。
    これがキャッシュフローとなり、新たな投資資金になったり、生活の足しになったりと、精神的な安定につながります。
  3.  暴落時の「心の支え」と「買い増しの原資」に:
    株価が暴落すると、多くの人が怖くなって投資をやめてしまいます。
    しかし、ポートフォリオに安定資産である国債があれば、「こちらがあるから大丈夫」という心の支えになります。
    さらに、受け取った利子や、国債の一部を売却して得た資金で、安くなった株式を買い増すという戦略も可能になります。

このように、NISAでの株式投資をコアに据えつつ、課税口座で個人向け国債を「足す」ことで、攻めと守りのバランスが取れた、より強固で安定的な資産ポートフォリオを築くことができるのです。

■■ 4. 初心者のための具体的なアクションプラン

では、今日から何を始めればよいのでしょうか。以下の4つのステップで進めていきましょう。

・Step 1: 証券口座を開設する
 まずはNISAを始めるために、証券会社の口座を開設しましょう。
 手数料が安く、品揃えも豊富なネット証券(SBI証券や楽天証券など)がおすすめです。
 申し込みはスマートフォンやPCから15分程度で完了します。

・Step 2: NISAでインデックスファンドの積立設定をする(コア資産)
 口座が開設できたら、早速NISA口座で「つみたて投資枠」を使い、インデックスファンドの積立設定をします。
 まずは月々5,000円や1万円といった無理のない金額からで構いません。
 「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが定番です。一度設定すれば、あとは自動で買い付けてくれます。

・Step 3: 余剰資金で「個人向け国債(変動10年)」を購入する(サテライト資産)
 NISAの設定が終わったら、次に生活防衛資金とは別の余剰資金で、個人向け国債の購入を検討します。
 これはNISA口座ではなく、「特定口座」で購入します。同じ証券会社で簡単に購入できます。
 まずは1万円からでも購入し、実際に利子を受け取る経験をしてみましょう。

・Step 4: 資産全体を年に一度は見直す
 基本的には長期で「ほったらかし」で問題ありませんが、年に一度、誕生日や年末などのタイミングで、自分の資産が「株式」と「債券(国債)」でどのようなバランスになっているかを確認する習慣をつけましょう。

■■ まとめ:金利のある世界を味方につけて、賢い未来を築こう

「金利のある世界」は、決して難しいものでも、怖いものでもありません。むしろ、私たちの資産形成にとって、力強い追い風となる可能性を秘めています。

その恩恵を最大限に引き出す鍵は、以下の2つです。

  1.  新NISAを「コア」として、全世界株式などのインデックス投資で長期的な成長を狙う(攻めの資産)。
  2.  金利上昇に強い「個人向け国債」を「サテライト」としてNISAの”外”で保有し、ポートフォリオ全体を安定させる(守りの資産)。

この「足す」発想を取り入れることで、あなたは市場の変動に一喜一憂することなく、心穏やかに、そして着実に資産を育てていくことができるはずです。

未来への一番の投資は、今日始めることです。
まずは証券口座の開設という小さな一歩から、金利のある世界の恩恵をフルに活用した、新しい資産形成をスタートさせてみませんか。

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