
■■ なぜ「特別なスキル」がなくても愛されるのか?
婚活の現場で多くの方々のサポートをさせていただいていると、しばしばこんなご相談を受けます。
「私には、人に誇れるような学歴も、高い年収も、特別なスキルもありません。
こんな私でも、素敵な方と巡り会えるのでしょうか?」
この不安な気持ち、痛いほどよくわかります。周りを見渡せば、きらびやかな経歴を持つ人、誰もが羨むような才能を持つ人がたくさんいて、自分が見劣りしているように感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、長年この仕事に携わってきて、私は断言できます。
婚活の成功、そして豊かな人間関係の構築は、スペックやスキルだけで決まるものでは決してありません。
むしろ、本当に大切なのは、その人の持つ「在り方」や「周りとの関わり方」なのです。
あなたの周りにもいませんか?特に目立った才能があるわけではないのに、なぜかいつも人に囲まれていて、困ったときには誰かが自然と手を差し伸べてくれる。
そんな「愛されキャラ」の人が。
彼ら、彼女たちは、無意識のうちに周りを惹きつけ、応援したいと思わせる「秘密」を持っています。
その秘密とは、決して特別な能力ではありません。少しの意識と心がけで、誰でも身につけることができるものなのです。
このコラムでは、婚活アドバイザーとして数多くの成婚カップルを見届けてきた私が、特別なスキルがなくても「なぜか周りから良くしてもらえる人」が実践している成功法則を、具体的なエピソードを交えながら詳しく解説していきます。
「自分には何もない」と自信を失いかけているあなたへ。この記事を読み終える頃には、あなたも周りから愛され、応援される自分になるための、確かな一歩を踏み出せるはずです。
■■ 第1章:愛される人の「マインドセット」の秘密
周りから愛される人は、テクニック以前に、物事の捉え方や心の持ちよう、つまり「マインドセット」が素晴らしいという共通点があります。
まずは、その根幹となる3つの秘密を解き明かしていきましょう。
● 1. すべての土台は「自己肯定感」
意外に思われるかもしれませんが、他人から愛されるための最も重要な第一歩は、「自分で自分を愛し、認めてあげること」、すなわち「自己肯定感」です。
自分に自信がなく、いつも「私なんて…」と思っていると、そのネガティブなオーラは自然と周りに伝わってしまいます。
卑屈な態度は、相手に「どう接していいかわからない」と気を遣わせてしまったり、時には「面倒な人だな」と思わせてしまったりすることさえあるのです。
考えてみてください。
あなたがプレゼントを渡すとき、「こんなつまらないものですが…」と差し出されるのと、「あなたに似合うと思って選びました!」と笑顔で渡されるのとでは、どちらが気持ちよく受け取れますか?
それと同じで、自分という存在を大切に扱っている人は、周りからも大切に扱われるのです。
とはいえ、急に自信を持てと言われても難しいですよね。自己肯定感を高めるには、日々の小さな積み重ねが大切です。
・今日の良かった探し:
寝る前に、今日あった良かったこと、頑張れたことを3つ書き出してみましょう。
「朝、時間通りに起きられた」「笑顔で挨拶ができた」など、どんな些細なことでも構いません。
自分を褒める習慣が、自信を育みます。
・ネガティブな口癖をやめる:
「どうせ私なんて」「すみません」が口癖になっていませんか?「どうせ」を「もしかしたら」、「すみません」を「ありがとう」に意識的に変えてみましょう。
言葉は思考を変え、思考は現実を変えていきます。
自分を大切にできる人は、心に余裕が生まれます。その余裕が、他人への優しさとなり、結果として周りからの愛情を引き寄せるのです。
● 2. 見返りを求めない「GIVE」の精神
「何かをしてもらったら、何かを返さなければならない」という「GIVE & TAKE」の考え方は一般的ですが、本当に愛される人は、その一歩先、「GIVE & GIVE」のマインドを持っています。
彼らは、見返りを期待することなく、ごく自然に周りの人に与えることができます。
といっても、高価なものをプレゼントしたり、大げさなことをしたりする必要はありません。
・笑顔で挨拶する
・相手の良いところを見つけて褒める
・「ありがとう」を具体的に伝える(例:「先日は資料作成を手伝ってくれてありがとう。おかげでとても助かりました」)
・相手の話を真剣に聞く
これらはすべて、相手の心を温かくする立派な「GIVE」です。
人は、自分に何かを与えてくれる人に対して、好意を抱き、「この人のために何かしてあげたい」と感じる生き物です。
これを心理学では「返報性の原理」と呼びます。
しかし、愛される人たちは、この原理を計算で使っているわけではありません。
「相手が喜んでくれたら嬉しい」という純粋な気持ちが行動の源泉になっています。
だからこそ、その「GIVE」は相手の心にまっすぐ届き、深い信頼関係を築くのです。
婚活の場でも同様です。自分のことばかりアピールする人よりも、相手に関心を持ち、相手が喜ぶことは何かを考えて行動できる人のほうが、圧倒的に良いご縁に恵まれます。
まずは、自分が何を与えられるかを考えてみましょう。
● 3. 素直さと謙虚さ
どれだけ素晴らしい人でも、一人で生きていくことはできません。
周りからの助けやアドバイスがあってこそ、人は成長し、困難を乗り越えることができます。
愛される人は、このことをよく理解しており、常に「素直さ」と「謙虚さ」を忘れません。
・好意を素直に受け取る:
誰かに褒められたとき、「いえいえ、そんなことないです」と過度に謙遜していませんか?それでは相手の好意を否定していることになってしまいます。
「ありがとうございます、嬉しいです!」と素直に受け取ることで、相手も「褒めてよかった」と感じ、良好な関係が生まれます。
・アドバイスを真摯に聞く:
婚活アドバイザーからの助言や、友人からの意見に対して、「でも…」「だって…」と反論から入ってしまうのは損です。
たとえ自分と違う意見でも、まずは「そういう考え方もあるんですね」と一旦受け入れてみましょう。
その謙虚な姿勢が、あなたの成長を促し、周りからのさらなるサポートを引き出します。
・自分の非を認めて謝る:
間違いを犯したときに、素直に「ごめんなさい」と言えることは、簡単なようでいて非常に難しいことです。
しかし、自分の非を認め、誠実に対応できる人は、周りから「信頼できる人だ」と評価されます。
失敗は誰にでもあります。大切なのは、その後の対応なのです。
素直で謙虚な人の周りには、「この人を助けてあげたい」「応援してあげたい」という気持ちを持った人が自然と集まってくるのです。
■■ 第2章:周りを味方につける「コミュニケーション」の秘密
愛される人は、マインドセットだけでなく、日々のコミュニケーションにおいても、相手を心地よくさせる技術を自然と身につけています。
ここでは、すぐに実践できる3つのコミュニケーションの秘訣をご紹介します。
● 1. 聞き上手は愛され上手
コミュニケーションというと、「話す力」が重要だと思われがちですが、実はその逆。
「聞く力」こそが、相手の心を開き、信頼関係を築く上で最も重要なスキルです。
人は誰でも、「自分のことを理解してほしい」「自分の話を聞いてほしい」という欲求を持っています。
その欲求を満たしてくれる人に対して、強い好感を抱くのです。
では、「聞き上手」になるにはどうすればよいのでしょうか。
・相槌・うなずき・表情で共感を示す:
相手が話しているときは、ただ黙って聞いているだけでは、「本当に聞いているのかな?」と不安にさせてしまいます。
「うん、うん」「それで?」「なるほど」といった相槌や、深くうなずく動作、そして驚いたり、笑ったりといった豊かな表情で、「あなたの話に興味がありますよ」というサインを送り続けましょう。
・相手の話を遮らない:
自分が話したいことがあっても、まずは相手の話を最後まで聞くことに徹します。
相手の話を途中で遮って自分の話をし始めるのは、最も嫌われる行為の一つです。
・質問で話を深掘りする:
「それって、具体的にはどういうことですか?」「そのとき、どう感じましたか?」といった質問を投げかけることで、相手は「もっと話してもいいんだ」と感じ、気持ちよく話してくれます。
自分の意見を言うのは、相手が話し終えてからです。
婚活のお見合いの場でも、自分のアピールばかりに終始する人より、相手の話を上手に引き出せる人のほうが、次のデートに繋がる確率が格段に高いのです。
「話す」と「聞く」の黄金比は「3:7」と心得ましょう。
● 2. 周囲を明るくする「ポジティブな言葉」の魔法
言葉には、人の心を動かす不思議な力があります。あなたが普段何気なく使っている言葉が、周りの人を元気づけたり、逆に傷つけたりしているかもしれません。
愛される人は、常にポジティブな言葉を発信することで、周りの空気を明るくし、人を惹きつけます。
・褒め言葉のシャワー:
人の長所を見つけるのが得意で、それを素直に言葉にして伝えます。
「今日のネクタイ、素敵ですね」「いつも資料が丁寧で助かります」など、どんな些細なことでも構いません。
褒められて嫌な気持ちになる人はいません。
・感謝とねぎらいを忘れない:
「ありがとう」は人間関係の潤滑油です。何かをしてもらったら、必ず感謝の言葉を伝えましょう。
また、「お疲れ様」「頑張ってるね」といったねぎらいの言葉も、相手の心を癒し、あなたへの親近感を増してくれます。
・悪口・愚痴・不平不満を言わない:
ネガティブな言葉は、聞いている人のエネルギーまで奪ってしまいます。
悪口や愚痴ばかり言っている人の周りからは、次第に人が離れていきます。
もちろん、時には弱音を吐きたくなることもあるでしょう。
しかし、それを常態化させないことが大切です。
ポジティブな言葉が集まる場所には、ポジティブな人が集まります。
あなたが太陽のように明るい言葉を振りまけば、自然とあなたの周りには笑顔の輪が広がっていくでしょう。
● 3. 弱さを見せる「頼り上手」
「人に迷惑をかけてはいけない」「何でも自分でやらなければ」と、一人で頑張りすぎていませんか?完璧主義で弱みを見せない人は、一見すると「すごい人」に見えるかもしれませんが、同時に「近寄りがたい」「可愛げがない」という印象を与えてしまいがちです。
実は、周りから愛される人は、「頼り上手」でもあります。
人に上手に頼ることは、決して悪いことではありません。
むしろ、頼られた相手は「自分は信頼されている」「必要とされている」と感じ、自尊心が満たされます。
そして、頼ってくれた相手に対して、親近感や「助けてあげたい」という庇護欲を持つようになるのです。
上手な頼り方のポイントは以下の通りです。
・相手を選んで頼む:
誰にでも頼むのではなく、「この分野なら〇〇さんが詳しそうだから、教えてもらおう」というように、相手の得意なことをお願いするのがコツです。
・謙虚な姿勢でお願いする:
「お忙しいところ申し訳ないのですが、少しだけお知恵を貸していただけませんか?」など、相手への配慮と敬意を忘れないようにしましょう。
・心からの感謝を伝える:
頼み事を聞いてもらったら、最大限の感謝を伝えます。
「〇〇さんのおかげで、本当に助かりました!ありがとうございます!」という言葉が、次のサポートに繋がります。
自分の弱さや苦手なことを開示し、素直に助けを求めることができる人は、周りから「放っておけない」と思われ、自然とサポートの輪が広がっていくのです。
■■ 第3章:具体的な「行動」に落とし込む成功法則
マインドセットとコミュニケーションのコツを掴んだら、最後は具体的な行動に移していきましょう。
日々の小さな習慣が、あなたの印象を大きく変えていきます。
● 1. 挨拶は最強のコミュニケーションツール
「挨拶なんて当たり前」と思うかもしれませんが、その「当たり前」を丁寧にできている人は意外と少ないものです。
愛される人は、誰に対しても自分から、笑顔で、相手の目を見て挨拶をします。
ただ「おはようございます」と言うだけでなく、そこに「〇〇さん、おはようございます!」と名前を添えたり、「今日は良い天気ですね!」と一言付け加えたりするだけで、相手との距離はぐっと縮まります。
挨拶は、「私はあなたに心を開いていますよ」というサインです。
自分から心を開くことで、相手も心を開きやすくなります。
まずは、明日から出会う人すべてに、心を込めた挨拶をしてみることから始めてみませんか?
● 2. 小さな信頼の積み重ね
「約束を守る」「時間を守る」――これらは、人として基本的なことですが、信頼関係の土台となる非常に重要な要素です。
どんなに人当たりが良くても、遅刻が多かったり、小さな約束をすぐに破ったりする人は、決して信頼されません。「この人は口先だけで、誠実さがないな」と思われてしまいます。
逆に、待ち合わせには5分前に到着する、借りたものはすぐに返す、頼まれたことはきちんと期限内にやり遂げるなど、当たり前のことを当たり前にできる人は、周りから「この人なら大丈夫」という絶大な信頼を得ることができます。
この小さな信頼の積み重ねが、「この人が困っていたら助けてあげたい」「この人の紹介なら安心だ」という、いざという時のサポートに繋がるのです。
● 3. 人の喜びを自分のことのように喜ぶ
友人が結婚したり、同僚が昇進したりしたとき、あなたは心から「おめでとう」と言えていますか?心のどこかで、嫉妬や焦りを感じてしまうこともあるかもしれません。
しかし、愛される人は、他人の成功や幸せを、まるで自分のことのように喜ぶことができます。
その純粋な祝福の気持ちは必ず相手に伝わり、「この人は私のことを本当に応援してくれているんだ」という深い信頼関係を育みます。
そして、他人の幸せを喜べる人のもとには、不思議と幸運が舞い込んでくるものです。
あなたが周りの人を応援すれば、あなたが幸せになる番が来たとき、周りのみんなが全力であなたを応援してくれるでしょう。
● 4. 清潔感は相手への敬意の表れ
どれだけ内面が素晴らしくても、第一印象で損をしていては非常にもったいないです。
特に婚活においては、清潔感が何よりも重要視されます。
高価な服やブランド品を身につける必要はありません。
- 髪は整えられているか
- 爪は短く清潔か
- 服にシワや汚れはないか
- 靴は磨かれているか
- 口臭や体臭は大丈夫か
など、基本的な身だしなみを整えることが大切です。
清潔感とは、すなわち「相手への敬意」の表れです。
「あなたに会うために、きちんとしてきました」という無言のメッセージが、相手に好印象を与えるのです。
■■ おわりに:あなたも今日から「愛される人」になれる
ここまで、「特別なスキルはないのに、なぜか周りから良くしてもらえる人」の秘密について解説してきました。
お気づきでしょうか?
その秘密とは、特別な才能や能力ではなく、「自己肯定感」「GIVEの精神」「素直さ」「聞き上手」「ポジティブな言葉」「頼り上手」「挨拶」「信頼」「祝福」「清潔感」といった、誰でも今日から意識し、実践できることばかりなのです。
最初からすべてを完璧にこなす必要はありません。
まずは、明日会う人に、いつもより少しだけ明るい声で「おはようございます!」と挨拶をしてみる。
コンビニの店員さんに「ありがとう」と伝えてみる。
友人の話を、相槌を打ちながら最後まで聞いてみる。
そんな小さな一歩からで大丈夫です。
大切なのは、これらの行動を「続ける」こと。
日々の小さな積み重ねが、あなたの「在り方」そのものを変え、周りのあなたへの接し方を確実に変えていきます。
「自分には何もない」なんて、決して思わないでください。
あなたの中には、周りの人を幸せにし、そしてあなた自身も愛される魅力が必ず眠っています。
その魅力を引き出す鍵は、あなた自身の小さな意識と行動の変化の中にあります。
この法則を実践し、あなたが婚活の成功はもちろんのこと、仕事でもプライベートでも、温かい人間関係に囲まれた、豊かで幸せな人生を歩まれることを、心から応援しています。










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